2019/12/12

(シロダーラコラム)脳波測定結果についての検証

 
なぜ額にオイルを垂らすと脳の疲労回復を助けるのか?
 
その理由の1つとしてまずあげられるのが脳波(周波数)の変化です。
脳波とは脳の働き(電気信号の動き)を波状に視覚化したもので、これを観察することによって身体(脳の活動)が現在どんな状態であるかを知ることが出来ます。
 
 
人間の脳はその活動状態(周波数)により大きくわけて5つの脳波に分類できます。つまり
 
ガンマ(γ)波:強い不安があったり非常に興奮・緊張の状態
ベータ(β)波:一般的な活動状態
アルファ(α)波:非常にリラックスした状態
シータ(θ)波:まどろみの状態/瞑想状態
デルタ(δ)波:深い睡眠状態
 
シロダーラでは額のツボ(チャクラ)といえる場所に「一定量」「一定のリズム」「一定の落とし方」でオイルを垂らしていきます。そうすることで水面に波紋が広がるように、脳の活動に働きかけていきます。
そしてシロダーラを受けるとシータ波が増幅するといわれています。
 
シータ波は
 
『身体は寝ているが、意識は起きているような状態』
 
とされ、瞑想状態に多く起きる脳波です。
瞑想を取り入れる会社が増えたり、瞑想を習慣とされているトップアスリートや経営者の方が多くみられるのは、瞑想によって以下のような効果があるとされ、実際にそれを実感する方が多いからでしょう。
・集中力UP
・睡眠の質の向上
・ストレスの軽減
・痛みの減少
・記憶力の向上
・イマジネーションの向上
 
シータ波は睡眠時にも重要な役割をはたしているようです。人間の睡眠時にはノンレム睡眠(脳の休息)とレム睡眠(身体の休息)が周期的におきています。シータ波は、身体(骨格筋)が休息して脳が覚醒しているレム睡眠時に多く発生しますが、レム睡眠そのものやレム睡眠中のシータ波が記憶の定着に貢献しているという研究結果もあります。試験前などの一夜漬けで寝る前に覚えたことが起きてからしっかり記憶として刻み込まれている経験をされた方も多いのではないでしょうか^^
 
 
 
ところで、実際にシロダーラを受けている時私達の脳の中はどんな動きをしているのか気になりませんか?
 
先日、日本シロダーラ協会においてシロダーラ時の脳波測定会が開催され、私自身が脳波を計測しながらシロダーラを受けてまいりました。
 
 
 
 
 当日はこんな感じで
(1)シロダーラ前(3分間)
(2)シロダーラ中(15分間)
(3)シロダーラ直後(3分間)
(4)シロダーラ1時間後(3分間)
の脳波を測定していきました。
 
そしてこちらが私の結果
 
 
 棒グラフ下から(1)シロダーラ前(3分間)(2)シロダーラ中(15分間)(3)シロダーラ直後(3分間)(4)シロダーラ1時間後(3分間)
の脳波の割合。青色がシータ波、緑色がアルファ波、赤色がベータ波です。
 
私は元々アルファ波が非常に多い状態だったようで、先生には『リラックスするのが得意なタイプなのかも』と言われました。たしかに最初から圧倒的な緑色ですネ。
そして、シロダーラを受け始めるとシータ波が増え、その後徐々に減少しているのがわかります。それでも1時間後はシロダーラ前よりもかなり多いですが。
ただし、シータ波と同時に活動的な脳波であるベータ波も非常に増えているのが気になります。それぞれの脳波の出現を時系列(円グラフ)で表したたものでさらに考察します。
 
 
(1)シロダーラ前  
 
 
 
(2)シロダーラ中
 
 ・・・結構カオスに見えますが(笑)
他の計測が3分間だったのに比べてシロダーラ中は15分間と長いので、その分脳波のサイクルがつまっています。データ波は最初の5分くらいに特に多くみられているようです。
ベータ波は激しいイメージがありますが覚醒全般にわたっており、適度な集中状態(ローベータ波)もパニック状態(ハイベータ波)も同じベータ波に含まれます。そういう意味では最初の5分ほどは、シロダーラの前に行うヘッドトリートメントの余韻やオイルを落とした時に最初に感じられるムズムズ感、オイルの体感温度(脳波測定器はたとえばくしゃみ1つでも影響があるような繊細なものです)、ひいては先生からシロダーラを受けられるという施術者としての意識(勉強になるとか)、などが頭の中でぐるぐるしていたかもしれません。
全体を通して受けている最中の感覚としては、まさに起きてるのと寝ているのの間という感じで、はじめてシロダーラ中にイビキをかきましたがその時もぐっすり眠っているという感じではなかったです。
 
 
(3)シロダーラ後 
起きたらスッキリしていました。この後小1時間ほど外出して、カフェで読書をしていたんですが、すごくよく頭に入ってきたのを覚えています。
 
 
(4)シロダーラ1時間後 
シロダーラ前よりも多くシータ波が出ていますが、だるさなどはありませんでした。
 
 
 
ちなみにこちらは他の被験者の方のデータです。
同じく下からシロダーラ前/中/後/1時間後、です。
シータ波の増加、ベータ波の減少がみられます。
 
 
その他被験者によって様々な動きがありましたが、シロダーラ後にシータ波が増える傾向にはありました。
 
 
 
いかんせん母集団が少ないですし、厳密にいうと実験群に対しての対照グループ(シロダーラを行わない場合やシロダーラ以外の施術を受けた場合など)との比較なども行うべきなのかもしれませんが、個別の数値としてはこんな感じでした。
 
また、今回の結果を踏まえて継続的にシロダーラを受けたらどうなるのかという話にもなり、また計測することになりましたので、その際の結果なども機会があればお伝えできれば、と思います。
 
(実験日:2019/12/5)
 
 
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